コンクールに向けたヴァイオリンレッスン

ヴァイオリンのコンクールで評価されるのはどのような演奏なのでしょうか。

評価のポイントとしてよく挙げられるのは、

・正確なテクニック
・曲の完成度の高さ
・音楽表現の豊かさ

この3つです。

このうち1つだけが優れていても良い結果は得られず、3つのバランスがとても大切になります。

音程や美しい音色を出すためのボウイング、高度なフィンガリングなど、多彩なメカニックの部分に加え、表現力が合わさってテクニックが生まれます。そしてそのテクニックは安定した正確なものであることが重要です。

曲の完成度は一音一音が磨かれた状態で、その曲に合った音の長さ、テンポなど意識された演奏であること。

ただ、ヴァイオリンのコンクールの審査などでよく言われるのが、最後の音楽表現の豊かさがとても重要だということです。テクニック的な事ばかりに気をとられるとどうしても機械的に聞こえてしまい表現力がマイナスされてしまうので、気をつけなければなりません。

曲をどう解釈し、どのように表現したいか、それが表現できているか、
これらのことが聴く側にうまく伝わると、魅力的な良い演奏に繋がります。

ではコンクールに向けたヴァイオリン練習はどのようにすれば良いかというと、譜読みを早い時点で完成させ、メカニックの練習も不安がない程度まで完成させ、音楽表現を練習する期間をできるだけ長くとるということです。
集中して長い期間音楽表現を練習することで、表現の記憶も定着し、良い精神状態でヴァイオリンを演奏することができるようになります。

練習も素質も十分、なのにコンクールでの結果はいまひとつ良くないという場合は、練習の過程に問題がある場合があるようですので、こうした練習の行程なども考えなおしてみましょう。